【Switch2】発売半年で欧米30%ディスカウントの衝撃 好調報道の裏で顕在化した「価格とソフト」の課題

この早期ディスカウントは欧州だけの現象ではありません。米国でも同様の動きが確認されています。

大手量販店（Sam’s Clubなど）では、任天堂ストアの100ドル分のクレジットが 79.98ドル で販売されるキャンペーンを実施。このストアカードを組み合わせて購入することで、本体価格450ドルのSwitch 2が実質360ドルとなり、 20％近い値引き を実現できます。
※eShop残高はMy Nintendo Store（ハードウェア、周辺機器、ゲーム機本体など）でも利用可能。ウォレット上限は800ドル。

『異例の早期値崩れが示す構造的な課題』

「Switch以上の滑り出し」という報道とは裏腹に、なぜSwitch 2は発売直後から大幅ディスカウントに踏み切らざるを得なかったのでしょうか。
この値崩れが示唆するのは、主に以下の2点です。

1. 高価格帯への需要の壁
初代Switchより高性能化した反面、価格が上がったことで、コア層の初期需要が一巡した後、より幅広い層が購入に踏み切りにくい状況が生じている可能性。

2. ソフトラインナップのマンネリ
本体性能向上に見合う革新的なキラータイトルが不足しており、ユーザーが「今すぐSwitch 2を買う理由」を見いだせていない可能性。

潤沢な在庫を用意したロンチの勢いと、その後の市場における「価格評価」との乖離は明らかです。この大幅な価格介入は単なる在庫調整に留まらず、普及台数確保を目的とした任天堂の焦りにも似た戦略的判断が背景にあるかもしれません。

今後、年末商戦に向けてディスカウントがさらに広がるのか。そして、価格が下がった後のソフト販売がどこまで加速するのか。これらが「Switch 2」が真に成功するかどうかを測る試金石となるでしょう。