俺「おーいみんな見ろよwww学校でウンチしてるダッセーやつは誰だ？www」任豚「」

ニシオがいた個室は端にありたまたま窓があった。パニックのままウンチを拭くひまもなく下半身スッポンポンのまま窓から脱出。しかしここは四階。
校舎の外壁の桟に足をかけて、ラピュタ冒頭の飛行船シーンのシータのように貼り付く。
カニ歩きでトイレ窓から離れる。
数メートルで自分では一歩も動けなくなった。

そして当然、外から丸見えだった。
下半身半裸で尻にウンチを付けた小学生が貼り付いて泣いている。
大人たちは大騒ぎした。
結局ハシゴ車が出動して救出された。

次の日からニシオのあだ名は「学校ウンチ忍者ニシータ」となった。
俺が命名した。手下Cに命じてニシオの机に彫刻刀で彼の新しい名前を彫らせた。
クラスのみんなにもそう呼ぶよう命令した。逆らうやつは無視してハブンチョだからな！と念を押したらみんな従った。この長ったらしいあだ名を省略もせずに律儀にみんな呼んだ。
手下 ABCと手分けしてニシオの上履きと外履きと体育館シューズと教科書全部に油性ペンで「学校ウンチ忍者ニシータ」と書いてやった。

ニシオが登校するとみんなで取り囲んで蹴り入れながらはやしたてて手をたたきながら「学校ウンチ忍者ニシータ！　学校ウンチ忍者ニシータ！」と騒いだ。
日課のようにそれだけをすると、あとはみんなでいつもまるで彼がいないかのように無視し仲間外れにし続けた。

席替えで「学校ウンチ忍者ニシータ」の隣になった女子は号泣して不登校になった。
女の子は何にも悪くないのにこれは理不尽すぎる。
担任はトラブルの原因となるニシオの方に不登校になって欲しかった。

クラスみんなでニシオの席に花を置いて葬式ごっこをし、ニシオに寄せ書きを贈ることにした。担任も快く参加してくれた。
「学校ウンチ忍者ニシータくんさようなら、いままでありがとう、天国でも元気でね」
寄せ書きにはそんな心温かい言葉がつらなった。

ニシオは心おきなく首を吊った。
クラスは平和になった。

End