河村鳴紘「PS5とスイッチ2では、条件（発売時期）が異なるため、単純比較は難しい」

エキスパートの補足・見解

PS5の値下げ前の週、値下げ後の5週間、昨年同時期のデータを比べました。結論は、値下げ後にPS5の販売数が急増するなど、効果はありました。ただし、その伸びは想定の範囲内でした。

PS5のデジタル・エディションは、値下げ後の初週に販売台数が2万台を突破し、その後も毎週1万台以上のペースで推移。評価が分かれるのは昨年との比較で、昨年同時期には、通常版のPS5（約8万円）も、週単位では似た水準の販売数を記録したことです。PS5は発売6年目のゲーム機ではあるものの、国内の累計販売台数、PS4の実績、今回の値下げのインパクトを総合的に考えると「もう一声」とも思えます。

一方、ニンテンドースイッチ2の勢いは、際立っています。12月は週あたり約20万台を販売。3週間で60万台を突破するものの、入手難の状態です。また、初代スイッチ（3種類）も、昨年の同時期と比べればさすがに落ちるものの、それでもまだ売れています。

PS5とスイッチ2では、条件（発売時期）が異なるため、単純比較は難しい面があります。欧米などではPS5が販売で優位という報道もある一方、日本国内では、任天堂のゲーム機の強さが改めて際立ったと言えそうです。